2022年3月27日日曜日

【女の子の教育環境改善】2022年2月マンスリーレポート「各対象地域にて事業開始の会合、パンフレット・冊子の作成」

 

会合に参加した学校長と女性教員(ムベンデ県)

<活動状況>

1.     女子教育と再利用可能な生理用布ナプキン「Happy Pad」の活用をテーマとしたラジオトークショー実施

2.     月経時の衛生管理、性教育、ジェンダー問題についての小冊子及びパンフレット作成(下書き)

3.     各県で事業開始(キックオフ)の会合を実施

4.     ベースライン調査の仕上げ

5.     Happy-Padプロモーションセンター改修の完了に向けた作業

 

1.    女子教育と再利用可能布ナプキン「Happy Pad」の活用をテーマとしたラジオトークショーの出演

ムベンデ県 : 22 19:0020:00 1 時間、ムベンデの Heart FM 2度目のラジオのトークショーを実施した。ショーには事務局長、プロジェクトマネージャー、プロジェクトオフィサー、ボランティア員が出席し、それぞれ用意した原稿に基づき重要事項についてトークした。

ワキソ県:2419:0020:001時間、ナブウェル地域のラジオ番組「Tiger FM」でトークショーを実施した。ショーには、SORAK代表、プログラムマネージャー、プロジェクトオフィサー、プロジェクトアシスタントICTが出席した。

ブタンバラ県:2月は実施しなかった。

 

2.    月経時の衛生管理、性教育、ジェンダー問題についての小冊子及びパンフレットの作成(下書き)

保健省から小冊子及びパンフレット作成に必要な資料や情報を収集し、作成に役立てた。小冊子とパンフレットは作成途中の段階にあり、GBNと共に話し合いを重ねながら3月末までの完成を予定している。

 

3.    各県で事業開始(キックオフ)の会合を実施

会合には各学校の校長、女性教員、学校運営委員、政府関係者が出席した。この会における主旨は各学校長が県政府へ提出する報告書の中に本事業内容を入れていくこと、各学校に更衣室と洗面所を設けることであった。

ムベンデ県

22810:0014:00、チバリンガ準群ホールで会合を開催した。出席者の受付から始まり、開会の祈り、参加者自己紹介、開会の挨拶、プレゼンテーション、会合の目的説明、県教育長の挨拶、教育センター長の挨拶、地域の学校調査官の挨拶、オープンディスカッション、改善策の検討、閉会の挨拶で締めくくられた。対象校全10校の校長もしくは代表者と女性の教員、教育センター長、地域の学校調査官、準群長、準群政府議長が出席し、各校の校長は特定された学校施設の修繕に協力する覚書に署名した。

ワキソ県

3410:0014:00Jinja Karoli小学校のホールで会合を開催した。参加者が到着した後、出席者の受付、開会の祈り、自己紹介、会合の目的説明、開会の挨拶、事業内容のプレゼンテーション、オープンディスカッション、改善策の模索を行い、市教育長による挨拶をもって閉会した。開会の挨拶はナンサナの教育省長官が、閉会の挨拶は市の教育長が行った。本会には9校の校長及び女性教員が出席し、特定された学校施設の修繕に協力する覚書に署名した。

ブタンバラ県

3312:0015:00、ンガンド準群のBudinse Memorial Schoolで会合を開催した。 参加者の到着、出席者の受付、開会の祈り、自己紹介、会合の目的説明、開会の挨拶、事務局長の挨拶、準群政府議長の挨拶、県教育長の挨拶、学校調査官の挨拶、事業内容のプレゼンテーション、オープンディスカッション、改善策の模索の後、県の副駐在コミッショナーが閉会の挨拶を行った。県教育長、書記官、教員連合長、対象校全10校の校長、ブタンバラ県の副駐在コミッショナーが出席し、各校の校長は特定された学校施設の修繕に協力する覚書に署名した。

 

<会合を通して認識した課題>

·        提供予定のミシンを1台以上必要としていること、ワキソ県のJinja Kaloori小学校やSsanga小学校のように多くの生徒数を抱える学校ではトイレや洗面所などの施設が込み合うため、多くの設備の設置を必要としている。また、ワキソ県の学校長によると9歳で初潮を迎える女子もいるため、学校でより多くの生理用品を必要としている。

·        ナプキン作りの材料や完成したナプキンを保管するための箱が必要であることが分かった。

·        ナプキン作りのトレーニング後、修了者に証明書の発行をするべきだと参加者が提案した。

 

4.    ベースライン調査の仕上げ

ベースライン調査の報告書が完成したので、これをもって各県(3県)の会合にて報告した。

 

5.    Happy-Padプロモーションセンター改装の完成に向けた作業

センターは現在改修工事中であり、間もなく利用開始段階となる。設備や備品も随時揃えられる予定であり、電気は通った状態にある。ドアや窓の設置がまだであるが、3月末までに工事開始予定である。

 

<事業による効果的な影響およびもたらした変化>

会合では以下の結果が得られた。

Ø  学校長たちは事業内容に賛同し、効果的な事業の実施に向けて覚書の規約と条件に合意した。

Ø  各県の関係者と地域の指導者は事業成功のためにSORAK及び各県対象校と常時連携していくことを約束した。

Ø  活動状況把握を目的として学校長とプロジェクトスタッフ間のWhatsAppグループを各県ごとに作った。

Ø  政府関係者と各学校長が交流する良い機会となった。また学校で直面している問題を知り、今後の活動についてメモを取っていた。

 

<直面した問題>

Ø  会合の参加者が時間通り集まらないことがあったが、一定数が集まるまで開始時間を遅らせ開催した。ワキソ県では市教育長の参加が遅れたが、会終了までに到着し各校の代表者にメッセージを伝えた。

Ø  会合に招待した後、リマインドしたにもかかわらず欠席する責任感が足りない学校長もいた。チームは市の教育長に相談し、教育長が学校に訪問し対応してくれることになった。

Ø  参加者と連絡がつかないことがあったが、別の連絡先を特定することで対応した。電話番号が一つしかない者に関しては繋がるまで電話をかけ続けた。

Ø  小冊子づくりにおいて、生徒や教員、コミュニティ内の誰しもが簡易に理解できるよう、簡潔な文章を心掛け、グラフなどの図表を多用する必要があると指摘を受けた。

Ø  学校施設改善に充てられる予算に対し対象校の期待が非常に大きいことがわかったが、まずは本事業の成功に注力するよう促した。

Ø  インターネットの接続が不安定なことから、会合中日本のGBNとの通信がうまくいかなかった。

 

<教訓>

Ø  建物やトイレの追加など本事業で計画している課題リストよりも多くの支援を必要としている学校が多かった。

Ø  会合の参加者は、生徒や教員にナプキン作りの訓練をすることに対し高く評価した。

 

<関係者のコメント>       



 
<活動写真>




















過去の報告書一覧はこちらです↓↓

「生理で学校に行けなくなる女子学生の教育環境改善事業」事業報告書一覧


※本プロジェクトはJICAの草の根協力支援型として実施しています。



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2022年3月8日火曜日

【イベント報告】~SDGsよこはまCITY 冬~にてオンラインセミナーを実施しました(2022年2月20日)

 

オンラインイベント~SDGsよこはまCITY 冬~
「生理が原因で学校に行けなくなる女の子達のお話(ウガンダ)」

オンラインセミナー実施報告


皆様こんにちは!

コロナの影響でしばらくイベントの実施や参加はしていませんでしたが、昨年からJICA草の根事業が始まったこともあり

オンラインイベントに参加させていただきました!

220日(日)10:30-11:30(1回目)15:30-16:30(2回目)2回、同じ内容で実施させていただきました。

ウガンダという国について簡単な紹介、私たちの様々な活動、そしてメインテーマである「生理で学校に行けなくなる女の子」の支援に至る過程、そして現在の取り組みについてお話させていただきました。

なぜ2回にしたかというと・・・

なるべく多くの方たちに活動を知っていただきたいという思いからでした。

その結果、1回目は20名、2回目は22名の合計で約42名にご参加いただきまいした!

オンラインでのイベントは初めてだったので不慣れな点もあり、「参加してくれる方がいるのだろうか・・・」とドキドキでしたが、高校生から国際協力のご経験豊富な方まで様々な方にご参加いただき、嬉しい限りです。

本セミナーの実施を通じて、これまでGBNの活動知っていただく機会となったこと、そして以前から応援していただいた皆様には、活動の進展、事業の拡大についてご報告する貴重な機会となりました。

セミナーの詳しい内容はこちら↓↓↓

実施報告の詳細はこちら


参加者から以下のような嬉しい感想をいただきましたので、抜粋してご紹介します 

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l  月経が原因でなぜ女児が学校に行けないのか、それを解決するためにどのような活動をされているのかがわかりました。

l  現地の方々に自分たちで解決策を考えてもらうことの大切さを学べました。

l布ナプキンによって学校に戻ることができた女の子の表情がとても嬉しそうで印象に残っています。

l  学校施設の状態や、生徒の声、そして先生方の声など現地の状況を詳しく知ることが出来てとても勉強になりました。

l  生理で欠席した女子生徒に対し、ズル休みとして罰を与えた話を聞いて、学校への啓発がという視点の重要さを痛感しました。

l  布ナプキンのプロジェクトのみでなく、マイクロクレジットやゴミの環境整備の取り組みなど、現地の課題に対して、需要や持続可能性をしっかり考えて、活動をされており、他の活動にも興味を持ちました。

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皆様、どうもありがとうございました!


 


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2022年2月28日月曜日

【女の子の教育環境改善】2022年1月マンスリーレポート「Happy-Padプロモーションセンター、ラジオトークショー、学校設備修繕の準備」

 

学校で月経時の衛生管理にきちんと取り組んでいくために必要なことや、月経時の衛生管理の詳しい内容についてプロジェクトマネージャーがコミュニティに対し啓発している。(ムベンデ県)

Happy-Padプロモーションセンター、ラジオトークショー、学校設備修繕の準備

<活動状況>

1.     ワキソ県でのHappy-Padプロモーションセンターの設立

2.     女子教育と再利用可能な生理用布ナプキン「Happy Pad」の活用をテーマとしたラジオトークショー実施

3.     学校施設の現状における課題リストの作成(修繕箇所の検討)

4.     各県10校ずつ、全対象校(30校)の学校施設の状況把握作業

 

1. ワキソ県でのHappy-Padプロモーションセンターの設立

Happy-Padプロモーションセンターとしてふさわしい場所として、ワキソ県マトゥッガにあるKatalemwa中等学校に設立することにした。事務局長が賃貸借契約を締結し、初月の賃料を支払った。施設は現在利用に向けて改装を行っている。


2. 女子教育と再利用可能布ナプキン「Happy Pad」の活用をテーマとしたラジオトークショーの出演

トークショーのトピックは、SORAKが作成し3県で共有した原稿をもとにラジオトークショーを実施した。原稿にはスタッフそれぞれがショーの中で発言すべき内容を示したものである。ラジオのスポットメッセージ(コマーシャル)については事前に台本を用意し、放送前に収録しておいた。

 

n  ムベンデ県

1月2519:0020:001時間、ムベンデのHeart FMでラジオのトークショーを実施した。ショーには事務局長、プロジェクトマネージャー、プロジェクトオフィサー、ボランティア員が出席し、それぞれ用意した原稿に基づき重要事項についてトークした。

n  ワキソ県

ラジオトークショーは2月に実施予定。

n  ブタンバラ県

コミュニティ内のラジオ番組を通してトークショーを実施した。129日に「Voice of Kikambwe」で、 130日には「Voice of Butende」にて放送した。トークショーには事務局長、プロジェクトオフィサー、活動対象地域の一つであるブテンベ準群の女性議員がゲスト出演した。

 

3. 学校施設の現状における修繕リストの作成

本事業は各県の全対象校30校において衛生管理に関わる学校設備の改善を担っている。それぞれの学校にて、学校長と共に具体的にどこを修繕すべきか明らかにする必要があると考え、SORAKのプロジェクトマネージャーが学校施設におけるチェックリストを用意し、各地域のプロジェクトオフィサーはそのリストに基づき各学校の修繕点をリストアップした。

 

4. 各県10校ずつ、対象30校の学校施設の状況把握作業

プロジェクトオフィサーは各県の対象校30校すべてを訪問し、現状の修繕点をまとめた。ムベンデ県とワキソ県の学校訪問は126日~28日の3日間で、ブタンバラ県では125日~27日の3日間で実施した。

 

<事業による効果的な影響およびもたらした変化>

ラジオ番組では以下の結果が得られた。

Ø  プロジェクト対象者のみならず広い聴衆に対して本事業を紹介する機会となった。これは対象外の様々なリスナーが電話参加したことによって明らかとなった。

Ø  リスナーは本事業が月経時の衛生管理を対象としていることに感謝し、女子の教育環境の改善に期待を示した。

Ø  他の地域にある学校への事業拡大を希望する者や、再利用可能な布ナプキンの作成方法を学べるよう依頼する者もいた。

Ø  NGOと政府の関係が強化された。ブタンバラ県で準群の女性議員がボランティアでラジオ出演を申し出たことからも事業が政府に快く受け入れられ支持を得ていることがわかる。本事業は県内や対象地域内で広く受け入れられると予想される。

 

修繕点の調査では以下の結果が得られた。

Ø  学校経営者にとって、事業計画を理解し受け入れの準備を始める機会となった。また全ての対象校において事業に対する期待が高まった。

Ø  実際の現場で改善が必要な施設(洗面所、更衣室、水タンク)を特定することができた。

 

<直面した問題>

Ø  一年で最も暑く、乾燥し、ほこりっぽい1月に学校から学校へ長距離移動すること。

Ø  JICAが関連していることからもどこの学校も本事業へ過度な期待を寄せられた。まずは全関係者が本事業に懸命に取り組む必要があり、そうすることで今後さらなる支援を得ることが可能になると説明した。

Ø  ワキソ県ナブウェルにあるKanyange 小学校の校長は校内の写真撮影に関して懐疑的で、プロジェクトオフィサーがジャーナリストではないかと疑い、確認するよう副校長に指示を出した。プロジェクトオフィサーは信頼を得るために自治体からの紹介状を発行し、その後撮影許可を得ることができた。

Ø  プロジェクトチームが学校施設の修繕ポイントを確認している間に子どもたちがトイレなどを使用する必要があり、作業が難航した。子どもたちが教室から出ている朝食や昼食などの時間帯を避け、授業中まで待機したり、別の学校訪問を試みたりした。

 

<教訓>

Ø  学校において月経時の衛生管理に取り組んでいくためには更衣室の存在が非常に重要であるにもかかわらず、どの対象校にも設置されておらず、全校で導入する必要があることが明らかとなった。

Ø  基本的に衛生状態が非常に悪く、トイレや洗面所に水タンクなどの適切に機能する給水装置が設置されている学校はなかった。

Ø  ほとんどの学校において水や衛生施設は男女共用であり、プライバシーが確保できない状況にある。

Ø  ラジオトークショーは、夜に放送されるとより大きな反響を得ることができる。

Ø  コミュニティ内でプロジェクトが認知されることは本事業の成功につながる。

Ø  村だけでなく県レベルの指導者との関係が築けたことは良い結果であり、事業が受け入れられ継続していくためにはこれを維持すべきである。


  <関係者のコメント>



<活動写真>























<学校施設>






































過去の報告書一覧はこちらです↓↓
「生理で学校に行けなくなる女子学生の教育環境改善事業」事業報告書一覧


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2022年2月5日土曜日

【告知】オンラインイベント~SDGsよこはまCITY 冬~にて 「生理が原因で学校に行けなくなる女の子達のお話(ウガンダ)」オンラインセミナーを開催します。

2月20日(日)開催の~SDGsよこはまCITY 冬~にて、NPO法人Global Bridge Networkはセミナーを開催します。




現在、GBNは「ウガンダの生理で学校に行けなくなる女子学生の教育環境改善事業」を実施しています。代表の大西が2015年にウガンダの女子生徒を巡るこの問題に出会い、本格的に取り組むために法人を立ち上げました。昨今世界で、日本で注目されるようになった生理にまつわる問題にGBNが取り組むことになった経緯、生理を巡るウガンダの女子生徒の現状と教育機会の関係等についてお話しします。是非、ご参加ください!





◆日時:2月20日(日)1回目10:30-11:30、2回目15:30-16:30(Zoom開催)
(2回は同じ内容で実施いたします)

◆内容:セミナー・報告会


※お申し込みは、SDGsよこはまCITYのイベントサイトになります。登録すると全ての団体のイベントのZoomリンクへのアクセスができるようになります。

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