2023年7月1日土曜日

【女の子の教育環境改善】2022年5月マンスリーレポート「地域住民を対象とした布ナプキン作成トレーニング、第4回オンライン会議の実施等」

ナプキンを作り終えたトレーニング受講者がボタン付け機械の使用方法を学んでいる

<活動状況>

1.   ラジオトークショーの実施(ムベンデ県・ワキソ県)

2.   女子の教育推進、布ナプキン利用者の増加を目的としたラジオスポットメッセージ(コマーシャル)の放送

3.   Happy-Padプロモーションセンター(ワキソ県・ブタンバラ県)

4.   4回オンライン会議の実施

 

1.     ラジオトークショーの実施(ムベンデ県・ワキソ県)

ムベンデ県では519日にチバリンガ準郡のLuna FMより1時間のラジオトークショーを実施し、月経時の衛生管理における正しい知識をもって女子生徒をサポートする必要があることや、学校での指導やカウンセリング、メディア広告、コミュニティラジオなど様々な方法を通して月経衛生管理に関する正しい情報を取得できることを呼びかけた。

 

ワキソ県では5月2819時~20時にTiger FMより1時間のトークショーを実施した。SORAK代表は事業の概要やこれまでの成果を紹介し、費用対効果が高く環境にも優しい布ナプキンの活用を奨励した。また、知識不足ゆえに起こる問題を避けるためには、月経時の衛生管理の課題について子どもと共有しておく必要があることを保護者に呼びかけた。


2.   女子の教育推進、布ナプキン利用者の増加を目的としたラジオスポットメッセージ(コマーシャル)の放送

月経時の衛生管理、女子生徒の教育、生理用布ナプキンに関するラジオスポットメッセージを以下の通り放送した。

• ムベンデ県:Luna FM16回)

• ワキソ県: Voice Kiryagonja110回)

• ブタンバラ県:Voice of Butende21回)、Voice of Kikambwe22回)

 

3.   Happy-Padプロモーションセンター(ワキソ県・ブタンバラ県)

ワキソ県

ナプキン作製のトレーニングを継続して実施しており、5月は8名の女性が参加した。また、4月には50枚のナプキンを新たに作製し、60枚(30セット)を販売した。トレーニング受講者は、累計生徒161名、一般16名の合計177名だった。

 

ブタンバラ県

25名(生徒13名、一般12名)がナプキンを作製のトレーニングに参加し、そのトレーニング受講者が180枚のナプキンを作製した。

ブタンバラ県では523日にKalamba村で地域住民を対象とした布ナプキン作成トレーニングを行った。Kibibi 地区のNGO団体であるOperation One Project FoundationOPF)と協力し、48名(女性35名、男性13名)の地域住民を対象に実践的な布ナプキン作製を実施した。布ナプキン作製に必要な生地やその他の材料、針、ハサミ、ミシン等の道具はOPFが提供し、参加者は各自1枚ずつ布ナプキンを作製、完成したナプキンを持って帰ることができた。参加者は学ぶことに非常に意欲的であり、今後もより多くの地域住民を対象にできるよう同様の活動をOPFと共に計画している。

また、Kalamba村の女性議員、Kalamba町議会の保健大臣、教育大臣、村長、教区長、準郡長 など6名の地域指導者たちも活動に参加した。

地域住民を対象としたトレーニングの目的は以下である。

·        月経時の衛生管理の実践の妨げとなるブタンバラ地区に根付く文化的背景や誤解の軽減に取り組む。

·        地域住民が必要としている生理用品の入手に対するニーズを把握し対応していく。

·        月経時の衛生管理に関する問題点を特定し、必要に応じて対応策などを提案する。


 


4. 第4回オンライン会議の実施

530日に2時間のオンライン会議を実施した。テーマは「月経時の衛生管理において沈黙を破ること」であり、若者間の月経時の衛生管理における沈黙を破り問題意識を高めるという狙いの下、13名の参加者とZoomでの議論を行った。

主な議題は、月経時の衛生管理における知識の低さが判明した調査結果や、言い伝えやタブーの文化要因により知識が限定し偏ってしまうこと、またそれに対する事業の介入、今後の方向性や提案などについてであった。

 

参加者の反応は以下である。

·        月経時の衛生管理において沈黙を破り問題を拡散していくためにはラジオトークショーやコマーシャルなどの従来のメディアに加えてFacebookTwitterを含むSNS媒体などの主流となっているメディアの両方を活用していく必要がある。

·        演劇やドラマ、歌など、受益者がメッセージを簡単に受け取れることができる参加型の機会なども検討すべきである。

·        布ナプキンは環境に優しく費用対効果が高いので、より多くの女性に布ナプキンの作り方及び使用方法をトレーニングしていく必要がある。

·        様々なステークホルダーとの協力もさることながら、月経時の衛生管理に関する情報を広範囲の人々にアクセス可能な状態にしておくことは重要である。

 

 

事業による効果的な影響

·        オンライン会議への参加者は互いに学ぶことに意欲的であり、参加形式で意見共有を行うことができた。

·        オンライン会議への新規参加者は議題について学ぶことに非常に熱心であり、今後は会議の参加者を募ることへの協力を約束してくれた。

·        月経に関する沈黙を破ることを目的としたオンライン会議は非常に有益であり参加者は感謝をしていた。

·        ラジオトークショーのリスナーは学校水準を大いに改善した事業に対しSORAKに感謝をしていた。(ムベンデ県)

·        ブタンバラ県のKalamba村での地域住民を対象としたトレーニングの中で参加者は更なる布ナプキン作製トレーニングを希望していた。


課題

·        オンライン会議中にインターネットが不安定になることがあったが、参加者は復旧するまで辛抱強く待ち、継続することができた。

·        布ナプキン作製に必要な生地や材料が足りないことが課題である。トレーニング受講生からの寄付や地域の他団体との協力を奨励している。(ブタンバラ県)

·        Kalamba村での布ナプキン作製トレーニングは多くの受講希望者にも関わらず、時間が限られていた。 (ブタンバラ県)

 

教訓

オンライン会議を通して月経時の衛生管理の情報入手方法に課題があることが明らかとなった。布ナプキン作製に必要な生地や材料の不足においても戦略的な解決策を考える必要があるが、地域の他団体と協力することで地域住民の参加率も上がり、より多くの受益者を対象にすることができることがわかった。

 

提案

オンライン会議により多くの参加者を募るには、様々なプラットフォームで共有可能で視覚的にも有効なチラシを活用すべきである。





過去の報告書一覧はこちらです↓↓
「生理で学校に行けなくなる女子学生の教育環境改善事業」事業報告書一覧


※本プロジェクトはJICAの草の根協力支援型として実施しています。


*GBNのFacebookページはこちら

2023年6月2日金曜日

【女の子の教育環境改善】2022年4月マンスリーレポート「 対象校間の学び合い交流会、モニタリング、第3回オンライン会議の実施等」

布ナプキン作製のデモンストレーションを行った後の生徒たち(Kayenje初等学校)

<活動状況>

1.   事業の中間報告会の実施(ワキソ県)

2.   ラジオトークショーの実施(ムベンデ県・ワキソ県・ブタンバラ県)

3.   女子の教育推進、布ナプキン利用者の増加を目的としたラジオスポットメッセージ(コマーシャル)の放送

4.   対象校においてモニタリングの実施(ムベンデ県・ワキソ県・ブタンバラ県)

5.   対象校間の学び合い交流会の実施(ムベンデ県・ワキソ県)

6.   Happy-Padプロモーションセンター(ワキソ県・ブタンバラ県)

7.   3回オンライン会議の実施

 

1.     事業の中間報告会の実施(ワキソ県)

43日にワキソ県で中間報告会を実施した。残りの活動期間でより良い成果を上げるための活動状況の評価を主な目的とし、対象校の校長、教員、学校運営委員、月経時の衛生管理クラブの代表者、市教育長をはじめとするステークホルダーを含む43名が出席した。

報告会では以下のことが共有された。

Ÿ   月経時の衛生管理において男性の理解を得るために保護者に向けて啓発を行う際にはSORAKも出席すべきである。

Ÿ   布ナプキン作製のトレーニングの過程を簡略化するためには、先に座学を行った後でミシンを使用した実践トレーニングに移るべきである。

Ÿ   事業を円滑に継続していくためにも生徒会等に立候補する学生は月経時の衛生管理への取り組みを宣言すべきである。

Ÿ   環境にやさしい方法で使い捨てナプキンを処理するためには各校で焼却炉の導入を検討しなければならない。処理施設がない学校では汲み取り式トイレの穴に捨てるしかない状況にある。

中間報告会への参加者数は以下である。

生徒

学校運営委員/PTA

市の役員

教員

合計

3

9

1

30

43


 

 

2.     ラジオトークショーの実施(ムベンデ県・ワキソ県・ブタンバラ県)

ムベンデ県では43日にFM Kibalingaより1時間のラジオトークショーを実施し、女子生徒の月経時の衛生管理を支援するには男性の参加が重要であることや、生理用品を購入できない女子生徒が快適に学校に通えるためのサポートを地域の住民に呼びかけた。主な話題は、対象校間の学び合い交流会への準備についてであり、対象校に参加を呼びかけた。

 


ワキソ県では46日、午後7時~8時に「Voice of Kiryagonja」より1時間のラジオトークショーを実施し、SORAK代表、プロジェクトマネージャー、Kiryagonja地区の女性部門官が出席した。トークショーでは主に事業の概要やこれまで達成した事業の成果を地域住民に報告し、また月経用品の正しい処理方法やHappypadプロモーションセンターで入手可能な布ナプキンを紹介した。女性部門官は特に女子生徒の保護者の責任について説明し、子どもを学校に通わせるように地域住民に呼びかけた。


ブタンバラ県では428日にVoice of Butendeよりラジオトークショーを実施した。

ブタンバラ県のトークショーでは主に月経時の衛生管理や性と生殖の健康などに関する活動において様々な障がいを持つ女の子たちも同様に対象とする考えや平等の精神を促進し、障がいをもつ子どもたちの月経や生殖に関するニーズを満たしていけるよう地域住民たちに呼びかけた。また、保護者や教員たちに対しては月経時の衛生管理に関して障がいをもつ生徒に対応するときは辛抱強く対応することを奨励した。

対象校以外の学校に対しても、月経時の衛生管理に優先的に取り組むようにラジオを通して呼びかけた。

更に月経中の女子に対する偏見や差別をなくしていくためには男性や男子生徒を継続的に参加させることが必要であることを地域住民に訴えかけ、また、新たに設立したHappy Padプロモーションセンターの紹介や、プロモーションセンターでナプキン作製のトレーニングが受講可能であることも知らせた。


 

3.   女子の教育推進、布ナプキン利用者の増加を目的としたラジオスポットメッセージ(コマーシャル)の放送

月経時の衛生管理、女子生徒の教育、生理用布ナプキンに関するラジオスポットメッセージを以下の通り放送した。

• ムベンデ県:Luna FM16回)

• ワキソ県: Voice Kiryagonja110回)

• ブタンバラ県:Voice of Butende21回)、Voice of Kikambwe22回)

 

4.   対象校においてモニタリングの実施(ムベンデ県・ワキソ県・ブタンバラ県)

活動の進捗状況を確認するため3県の全ての対象校を訪問し、指標を用いてモニタリングを実施した。また活動が順調に進められている学校を特定し、他の学校での活動の参考にした。


ムベンデ県

実施日:411日、12

·        学校時間内で布ナプキン作製トレーニングを実施することができる時間は限られているので、より多くの生徒をトレーニングできるように週末や長期休暇を活用している。

·        Dyangoma初等学校、Gwanika初等学校、Katega初等学校などいくつかの学校では、布ナプキン作製において男子生徒の方が積極的に参加している。

·        月経時の衛生管理クラブの部員たちは布ナプキンだけでなく、ミシンを活用した他の技術の習得を希望している。

·        月経時の衛生管理クラブの部員たちは月経時の衛生管理における知識量が増え、学校で突然月経が来てしまった生徒に対し適切に対応できるようになった。

·        多数の生徒が布ナプキン作製の技術を習得した。

布ナプキン作製


ワキソ県

実施日:414日、15日、17

·        月経時の衛生管理の問題が改善した。Kanyange 初等学校の女性教員は、月経時の衛生管理の学習を通し生徒同士が助け合い問題を対処できるようになったことに感心していた。

·        緊急用のナプキンを与えた生徒が次の日にまたナプキンを求めてくるように、子どもに生理用品を与えない家庭が存在することが分かっている。月経時の衛生管理において協力的でない家庭は多い。

·        学校によっては布ナプキン作製にあまり興味を持っていない男子生徒も多いが、教員が積極的な参加を呼びかけている。

·        以前は手縫いでナプキンを作製していたが、ミシンが使えるようになったことで作業が簡略化した。しかし各校1台ずつしかなく、女子生徒が占領してしまっているため、男子生徒もミシンを使用できるようにもう1台設置することを希望している。

·        学校での水不足やナプキン作製に必要な材料が足りていないこと、保護者が協力的でないことが課題として残っている。

·        教員の異動や生徒の転校により、月経時の衛生管理クラブの活動などに影響が出てしまうことも課題であるが、他の生徒を後任に入れることで活動を維持している。

·        布ナプキンの作製は材料の確保量に大きく左右されており、学校によって月に生産するナプキンの数もまちまちである。

 


ブタンバラ県

実施日:429

·        教員が参加した月経衛生管理クラブの活動は継続的に発展している。

·        Bule初等学校の校長によると、月経が自然の現象であることを理解した男子生徒が以前のように笑わなくなったことや、女子生徒が男子生徒の前で月経について話すことができるようになったことに驚いていた。

·        多くの学校で、これまでより自由に会話ができるようになったことで、教員と女子生徒の距離が縮まった。

·        全ての学校において鍵付きのドアが設置され、壁の劣化も見られなかった。5校(Butaalunga Nawango BuleKitagobwaNkokoma初等学校)は屋根がまだない状態である。

·        どの学校においても洗面所などの施設は清潔に保たれ、床のセメントによる排水も良好であり、全体的に衛生状況が改善していた。3校(NtolomweBuleKitagobwa初等学校)では水源が遠く水不足の課題があるが、雨季中は状況が少し改善している。

·        10校中7校は緊急用ナプキンを洗面所に設置していたが設置できていない3校も着替え用の制服を用意するなどしていた。

·        月経時の衛生管理クラブは全10校で機能していた。高等中学校へ進学したメンバーもいたが教員が新たに選抜したメンバーで活動を継続しており、以前のモニタリングの時よりも、よりクラブの役割を認識しているようだった。

·        電動ミシンが導入された3(Kitagobwa初等学校、Nawango初等学校、Butalunga初等学校)では、電力不足によりミシンが使えないことが多々あり、マニュアル(手動ミシン)との交換を要求されている。

·        10校中7校が布ナプキン作製に必要な材料が足りないことを課題として挙げていたが、コスト削減のためにも身近で手に入る材料を活用するように助言した。

 

5.   対象校間の学び合い交流会の実施(ムベンデ県・ワキソ県)

ムベンデ県とワキソ県では活動の基準を設定し、最良の方法で実施していくためのアイデアを出し合うことを目的に対象校間で交流会を実施した。


ムベンデ県

420日に対象校の中でも活動が順調に実施できていない学校St Mary’s Kiyita初等学校、Kasasa初等学校、Kabowa初等学校を、特に順調に計画を進められているGwanika初等学校に集め交流会を行った。各校からは教員と月経時の衛生管理クラブのメンバーが参加し、合計で29名が参加した。開会の祈り、挨拶、交流会の目的、教員からの話などの後にプロジェクトオフィサーから月経時の衛生管理クラブへのクイズタイム、Gwanika初等学校の取り組みの共有などがあり、5時間ほどの交流会となった。

参加者の出席状況

生徒

女性教員

男性教員

合計

21

6

2

29

交流会では学校同士での学び合いがあり、交流会で得た知識を各校で持ち帰り共有することを約束してくれた。また、布ナプキンを作製の材料が不足していても間に合わすことができることを交流会を通して学んだというSt Mary’s Kiyita 初等学校の女性教員は、課題となっている材料不足の解決につながると話していた。


 


ワキソ県

414日、あまり活動が順調に進められていない学校のMaganjo UMEA初等学校とKanyange Mixed初等学校がJinja Kalori初等学校での交流会に参加した。参加者は教員3名と生徒40名を含む43名であり、月経の仕組みや月経中に起こり得る問題、またその対処法などの情報共有をクイズ形式で行った。

·        女子生徒が月経中に抱える腹痛などの問題などについてこれまで男子生徒は把握していなかったが、交流会での経験談の共有を通して学ぶことができた。

·        女子生徒もまた月経中に起こる腹痛や頭痛、倦怠感の対処法を知らなかったが、交流会のセッションを通して学ぶことができた。

·        布ナプキン使用後に洗わずそのまま乾くまで放置していた生徒がいたため、使用後は直ぐに水につけておくなどの洗浄方法を教えた。

·        洗う前に水に付けて置くなどの最良の処理方法についての知識を深めた。

·        月経時の衛生管理クラブのメンバーは月経や性と生殖の健康に関してより深く理解できた。

 

6.   Happy-Padプロモーションセンター(ワキソ県・ブタンバラ県)

ワキソ県

ナプキン作製のトレーニングを継続して実施しており、4月は8名の女性が参加した。また、4月は50枚のナプキンを新たに作製し、60枚(30セット)を販売した。

ブタンバラ県

15名のトレーニング受講者がナプキンを作製のトレーニングに参加し、その受講者が97枚のナプキンを作製した。

販売計画 (ブタンバラ県)

生産した布ナプキンの販売は対象校の生徒を対象に開始していくことを検討しており、学校での無料サンプルの配布をする予定である。生徒たちが製品を気に入れば、生徒たちが広告塔となり集客できると考えており、製品ブランドが認知され始めるまで2か月ほどかかると予測している。

                  

7.    第3回オンライン会議の実施

428日に「月経時の衛生管理事業における障がい者の包括」をテーマに、2時間のオンライン会議を実施した。主な目的は障がいを持つ女の子たちが月経や性と生殖の管理において直面している課題を理解し、その解決策を探ることであった。

ブタンバラ県のOperation One ProjectよりFatnah Nantumbwe氏、Igangaより障がいをもつSandra Balyejusa氏の2名をゲストスピーカーとして迎え、合計で19名がZoomでのオンライン会議に出席した。

以下は参加者からの反応及び提案である。

·        プロジェクトチームは事業のデザイン、実施、モニタリング、評価の全ての段階において障がい者も対象に含めて考えていくべきである。

·        月経時の衛生管理や性と生殖の健康についての情報は音声を多くしたものや、手話などを含む視覚を重要視した資料、短縮したセッションなど、様々な障がいに対して異なった形式で提供すべきである。

·        洗面所施設は障がい者でも使用可能なものにすべきである。

·        教員トレーニングと同様に障がい者の世話人を対象としたトレーニングも実施すべきである。

·        保健省のKato氏は、教育省や保健省にと常に協力し指導を求めるようにチームに助言した。

 

事業による効果的な影響

·        対象校間の学び合い交流会では、参加者がお互いから学ぶことに積極的であり、参加型の意見交換を行うことができた。(ワキソ県、ムベンデ県)

·        ワキソ県及びムベンデ県の交流会受け入れ校は共有レポートの作成をはじめ非常によく準備ができていた。

·        学校の水準が上がったとしてラジオトークショーのリスナーは事業に感謝していた。(ムベンデ県)

·        ワキソ県での事業の中間報告会では対象校全10校が参加し、事業の現況について積極的に意見を共有してくれた。(ワキソ県)

·        ワキソ県のラジオトークショー「Voice of Kiryagoja」では、女性部門官が出席し、特に女子に対する親の在り方など月経時の衛生管理において啓発を行った。また、今後も協力していくことを約束してくれた。

·        ブタンバラ県のラジオトークショー「Voice of Butende」では、様々な情報を含んだ様々なスポットメッセージを住民に向けて流すようにアドバイスした。

·        洗面所などの施設の衛生状況が大幅に改善した。(ブタンバラ県)

·        障がい者に関連したオンライン会議はとても有益なものであったため参加者も感謝が伝えられた。


課題

·        ワキソ県の中間報告会や、ムベンデ県の交流会で時間管理ができていない参加者がいたため、開始が遅れたこと。(ワキソ県・ムベンデ県)

·        中間報告会が期末試験の期間中であったため、月経時の衛生管理クラブの全メンバーが出席することはできなかった。(ムベンデ県)

·        交流会ではそれぞれの地域の言語で話す方を好む生徒が多く、互いの地域の言語の壁があった。(ワキソ県・ムベンデ県)

·        雨季のためプロモーションセンターに常勤するのが難しかった。(ブタンバラ県)

·        オンライン会議ではGoogle formを通して事前に登録した者のみしか招待できなかったため、出席者が少なくなってしまった。

·        学校での布ナプキン作製用の材料が不足していること。

 

教訓

·        月経時の衛生管理に対する生徒の態度に前向きな変化が見受けられた。(ムベンデ県・ワキソ県)

·        学校同士が集い事業実施に関する意見交換を行えば適切な解決策を導き出せることが分かった。

·        子どもに対しフレンドリーに接することができない親が多く、結果として月経に関する問題を対処するには同級生や隣人を頼らざるを得ない状況にあるという証言が生徒から挙がった。(ムベンデ県)

·        女子生徒は恐れることなく月経に関して話をすることができるようになった。(ブタンバラ県)

·        月経時の衛生管理において計画する際は、月経を経験している大人のグループなど様々な異なったグループの人々も対象にすべきである。

 

提案

学校は保護者会を利用してプロのテーラーを見つけ、雇うことを第一に優先し、給料を賄うためにもユニフォーム製作をすべきである。(ムベンデ県)

·        布ナプキン作製技術の強化や機械の問題が発生した際に対処できるようKiyita初等学校の女性教員は週末に2名の生徒をGwanika初等学校のトレーニングセッションに参加させるべきである。(ムベンデ県)

·        平日は布ナプキン作製のトレーニングが実施できる時間が限られているため、週末を使って実施していくべきである。(ムベンデ県)

·        学校で布ナプキンを手に入れることができるように、身の回りにあるものを活用し材料の確保に努めるべきである。(ムベンデ県、ワキソ県、ブタンバラ県)

·        学び合い交流会の参加者は事業改善のための実行計画を考案し、活動を行っていくべきである。

·        生理用品に充てられるお金がないなどの思春期の問題を対処していくにはより多くのカウンセリングやガイダンスの機会が必要である。

·        高等学校に進学した際の要望に応えるためにも、カリキュラムにミシンを用いた職業技術訓練の組み込みを検討すべきである。





過去の報告書一覧はこちらです↓↓
「生理で学校に行けなくなる女子学生の教育環境改善事業」事業報告書一覧


※本プロジェクトはJICAの草の根協力支援型として実施しています。


*GBNのFacebookページはこちら