2022年7月18日月曜日

【環境教育と廃棄物の収集・リサイクルを通した環境美化事業】2022年5月~6月活動報告書

 

指定のゴミの収集場所へ設置予定の10個のごみ箱


<各活動の進捗状況>

活動1.1情報やメッセージを地区全体に届けられるコミュニティラジオのシステムの導入

コミュニティラジオ放送局の設置に際して個人や組織は国から許可を得る必要があるので、SORAKは許可を申請し、無事ラジオ運営の許可が下りた。ラジオは広範囲に情報を届けることができるうえ、メガホンよりも音質が良く、優れているといえる。3月25日にラジオ電波塔を設置した後、5月30日にその他必要な機材や設備を揃え、運営の準備が整った。

 

設置したラジオ塔と導入したラジオ設備

FMラジオを放送している建物の内観と外観


活動 1.2 住民に向けての環境教育トークショー(30分間/日)

20:3021:0030分間、LUNA FMを通して毎日トークショーを実施した。SORAK代表はトークショーの中でゴミ箱を使用するように意識改革(啓発)を試み、地区内でゴミ箱が設置され利用可能となることを説明した。ゴミ箱の設置は77日に予定されており、準郡長が指揮を執り正式に配置していく。

ラジオトークショーを実施中の代表(6月24日)


活動 1.3 環境教育及び啓発活動を宣伝するラジオコマーシャルの放送(15回)

衛生状況の改善や適切なゴミの処理方法を啓発するラジオコマーシャルの放送を64日から開始した。地区内の住民に確実に基礎知識をつけるべく、以下のコマーシャルメッセージをチバリンガ準郡のFMラジオで15回放送する。

<ラジオコマーシャル>


ウガンダの皆さん、ゴミの廃棄をきちんとしないことは、各家庭においても地域においても悪影響であることをご存じでしょうか。不適切なゴミの廃棄はコレラや下痢などの深刻な病気の原因となり、私たちの生活に害を与えます。ゴミの焼却もまた、どのような方法であっても環境破壊につながります。

SORAKはリサイクルや分別などゴミの管理方法を住民に啓発し、またゴミ箱を設置し、収集車でゴミを回収し分類やリサイクルをすることで清掃活動を支援してまいります。ルサリラ地区の皆様、ともに活動し地域の衛生状態改善に取り組んでいきましょう。


以上、Global Bridge Network-Japan並びにSORAKからのメッセージでした。


活動 2.1 ゴミの分別と安全な処理を目的に、ごみ箱2個ずつ5か所への設置

購入したゴミ箱が530日にオフィスに届き、ロゴやラベル付け、また元々は他用途のために作られた容器であったため上部の切り取り作業を行った。その後77日のゴミ箱設置の予定時間を知らせてもらえるよう準郡長と連絡をとりあった。


活動 3.1 廃棄物の投棄や分別を監視する地域の環境保全グループ

環境保全グループは地区内の住民を対象にゴミの適切な処理方法に関する啓発活動などを行っている。ゴミ箱の設置後のグループの活動として、ゴミ箱を不適切に使われないように積極的に監視していく。

 

活動3.2 廃棄物の投棄を規制する条例の制定とその強化

55日、チバリンガホールにて準郡長と専門委員、SORAKと地域の指導者たちが集い、ゴミの管理における新たな条例の制定を行った。環境保全グループの2名をはじめ様々な人が立ち会う中、当日中に条例が制定された。

条例の制定を行う議会に立ち会う準郡長、SORAK代表、議長、副議長、準郡議長、地域の指導者たち


<今後の計画>

·         正しいゴミの分別や安全な処理を目指し各所にゴミ箱を設置する。(77日)

·         SORAKの青年ボランティア員と共に有機廃棄物を活用した肥料づくりを目指す。有機廃棄物の堆肥化を積極的に取り入れるという農家も見つかっている。

 

<事業による効果的な影響およびもたらした変化>

·         チバリンガ準郡の議員5名がこのような素晴らしい事業を彼等の担当地域へも拡大するようGBNSORAKにリクエストしてきた。

·         準郡議長はゴミの管理に関する条例制定の場に意欲的に立ち会ってくれた地域の指導者たちに感謝を示した。

·         地域の指導者たちはルサリラ地区の衛生状況改善に努めるGBN SORAKに感謝を示した。

 

<直面した問題 >

·        時間を守らなかった指導者たちがいたこと。会議は予定通り行い、遅れてきた者に対しては最後に補足説明することで対応した。

·        地域の指導者たちからの期待が過大であり、説明したゴミ箱よりもより大きなものを要望されたこと。

·        障がい者議会の議員は障がい者の家庭に直接ゴミの回収に回ることをSORAKに要望したが、元々計画になかったため、障がい者の介護者に収集場までゴミを運んでもらうように伝えた。

<教訓>

·        多くの地域指導者たちは当事業を高く評価しており、地域の福祉向上を図るすばらしい事業を今後も展開していくようGBNSORAKに要請した。


<付録>                                                                                                              

5月5日に開催された廃棄物投棄に関する条例制定会議の議事録は以下である。

主催者:準郡長、専門委員、地域指導者

会場:  ムベンデ県チバリンガ準郡ホール

出席者:準郡議長、副準郡議長、議長、副議長、議員18名、行政教区長12名、プロジェクトスタッフ5     名、環境保全グループ員2名、ルサリラ地区長

 

議長は地域住民が提示した条例において追加及び改善の議論を開始し以下が提案された。

·        ゴミの誤った取り扱いには30,000シリング(約1,100円)の罰金を科す。

·        ゴミ箱を不当に扱った者は新たに2つのゴミ箱を購入する義務を負い、購入できない場合は逮捕される。

·        ゴミの不法投棄において、まずはゴミ箱に捨てるよう警告、従わなかった場合は30,000シリングの罰金を科す。

※以下の条例案は同意に至らなかったため、次回の会議に持ち越されることになった。

·        市場をより混雑させゴミを増やす2歳以上の子どもは買い物に連れて来るべきではない。

 

地域指導者たちから以下のアクションポイントと改善策が提示された。

·        障がい者議会は障がい者の家庭がゴミ箱までゴミを運ぶことができないことを想定し、家まで収集に回る支援をSORAKに要請した。

·        青年評議会は更に提案を出すべく地域住民との会議を再度開催することを要請した。

·        Zifa-Olaba roadやその他市場周辺地域にはルガンダ語と英語両方でゴミの不法投棄の罰金に関する警告が表示されるべきである。

·        同様の問題をそれぞれの地域でも抱えていることから、事業の拡大をGBNに要請する指導者たちがいた。

·        議長は指導者たちに地域住民へのゴミの管理に対する働きかけ、アドバイス、また誘導を行うよう勧めた。

·        開始時はゴミ箱のゴミを定期的に回収するべきである。

·        衛生管理やゴミの分別、リサイクルの重要性、適切なゴミの処理方法についての啓発活動は定期的に行うべきである。

·        ゴミ箱の表記はルガンダ語と英語の両方で書くべきである。

·        準郡長は農場でのゴミを削減するために、食べ物の皮や食べ残しを家畜に与え、有機廃棄物を肥料として使うよう農家に働きかけるよう地域指導者たちアドバイスした。

·        議長はゴミの条例違反に対する罰則金がSORAKや準郡の収入源となるのではなく、住民が条例に従い地域を清潔に保つために設けた罰則であることを説明した。

·        より多くのゴミを収集するために、より大きく、また多くのゴミ箱を要望する指導者たちがいた。

·        ゴミやゴミ箱を不当に扱った者は、まず準郡の裁判所に連れていき、その後審査し罰する。

·        準郡議長は徴収した罰金は準郡が管理し地域の発展に役立てることを明確にした。

·        違反者や違反事例によっては1週間、地域の清掃に従事するなどの他の罰則に科す場合もある。

·        次回の会議で更なる議論を行う予定である。

 




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