2022年9月27日火曜日

【女の子の教育環境改善】2022年8月マンスリーレポート「GBNの事業地視察および保健省、教育・スポーツ省を表敬訪問」

 

教育・スポーツ省でのIsmael博士との会合

<活動状況>

1.   JICA事業対象校の視察訪問

2.   ワキソ県ナンサナ市を訪問

3.   ブタンバラ県政府本部訪問

4.   首都カンパラの保健省、教育・スポーツ省を表敬訪問

5.   Happy-Padプロモーションセンターの視察訪問

6.   女子の教育推進、布ナプキン利用者の増加を目的としたラジオスポットメッセージ(コマーシャル)の放送

7.   ブタンバラ県にてテーラーを選抜

8.   ブタンバラ県のコミュニティラジオ局を視察訪問

 

1.   事業対象校の視察訪問

GBNチームが730日にウガンダに到着し、活動予定などの調整のためSORAK事務所でミーティングを持った。

l  ムベンデ県では対象校6校に加え、Lush Japanの助成を受け実施していた前事業対象校2校を訪問した。(81日、82日)

l  ワキソ県では対象校4校を訪問した。(85日)

l  ブタンバラ県では対象校全10校を訪問した。(88日、89日)


ムベンデ県

ワキソ県

ブタンバラ県


2.   ワキソ県ナンサナ市を訪問

GBNSORAKチームはナンサナ市議会の市教育長であるルワンガ氏と会合を持った。この会合の主な目的は教育長から事業に対するフィードバックを受けること、及び対象校4校を視察訪問することを事前に知らせることであった。


3. ブタンバラ県政府本部訪問

88日、GBNVOTUは県の政府本部を訪問し、県教育長、県最高責任者、県内保安長、県駐在コミッショナーと事業の効果について議論した。


4. 首都カンパラの教育・スポーツ省を訪問

811日にSORAKVOTUGBNのメンバーとJICAウガンダ事務所から同行していただいた企画調査員の方と共に、保健省にて生殖と子どもの健康部門の主任官であるRobert Mutumba博士と会合を持った。会合では活動内容や事業実施パートナー団体を紹介し、更にベースライン調査、月経衛生管理ブックレット、トレーニング手引きなどのプロジェクト資料に関する助言を頂いた。

また、同日に初等教育・中等教育の代表者Ismail Mulindwa博士とも教育・スポーツ省で会合を持ち、同様に活動内容・事業実施パートナー団体を紹介し、プロジェクト資料に関する助言を頂いた。


5. Happy-padプロモーションセンターの視察訪問

810日にGBNチーム、2名のインターン生、SORAK代表、ワキソ県のプロジェクトオフィサーはKatalemwa Secondary Schoolにあるプロモーションセンターを訪問した。センターの研修生をはじめ、学校の教頭、トレーナー、スタッフが歓迎してくれた。訪問の主な目的はトレーナー、研修生、スタッフや学校から事業の進捗状況に関するフィードバックを得ることに加え事業の今後の方向性について議論することであった。

 

プロモーションセンターで提案された改善点

·        学校の生徒対象のトレーニングの実施ではなく販売用ナプキンの製作により注力していくべきである。

·        生産プロセスを先導し、品質を保証するためはプロのトレーナーを雇うべきである。

·        センターでの業務を生産、マーケティング、トレーニングの3つに区分すべきである。

·        購入した全ての家具は常時センター内に置いておくべきである。

·        16本購入したハサミのうち、4本を除いてセンターに保管されていないことを踏まえて、センター内で使用する道具の記録を全て残しておくべきである。

·        月ごとに生産する布ナプキンの目標数、またその販売枚数、推定売上高を明確に設定するべきである。

·        布ナプキンの継続的な啓発、宣伝活動、センターでのトレーニングの提供が必要である。

 

上記で出た改善点を元に915日現在までに以下を実行した。

1     優れたテーラーであるNakato Mulongo氏を採用した。

2     プロモーションセンターはマネージメントを担当するMeble Nakalembe氏が直接運営する。

3     販売用ナプキンの生産を取り組み目標として再設定し、毎月140枚の布ナプキンを生産することにした。

4     業界での経験が長い新しいテーラーが様々な人と連絡を取る中で、プロモーションセンターがより多くの人に認知されるようになってきた。

 

200個の布ナプキンが完成し、包装用のポーチを同数生産した後、9月までに販売を開始する。

外部からトレーニングを受けに来た人数: 10

- 女性: 6

- 男性: 4

8月の記録では合計で51人がプロモーションセンターを訪問し、トレーニングへの興味を示した。

 


6. 女子の教育推進、布ナプキン利用者の増加を目的としたラジオスポットメッセージ(コマーシャル)の放送

月経時の衛生管理、女子生徒の教育、生理用布ナプキンに関するラジオスポットメッセージを以下のように放送した。

• ムベンデ県:Luna FM 1 6回 )

• ワキソ県: Voice Kiryagonja 1 2回)

• ブタンバラ県:Voice of ButendVoice of Kikambwe(毎日繰り返しで 1011回)

 

7. ブタンバラ県にてテーラーを選抜

対象校10校のうち4校がテーラー候補となりうる地域住民或いは教員の名前を8月12日までに提出した。候補者は皆、生徒達にナプキン作りを指導する活動への参加に同意してくれた。残りの6校は学校の活動が再開する9月の2週目までに候補者の名前を提出予定である。また、ナプキン作りのトレーニングの開始も9月の2週目を予定している。

 

8. ブタンバラ県のコミュニティラジオ局を訪問

コミュニティラジオの一つである「Voice of Butende」を訪問し、GBNの代表及びVOTUのチームリーダーが事業の活動内容に関して5分間のトークを放送した。

 

 

<事業による効果的な影響およびもたらした変化>

·        教員や保護者からは事業へ感謝として積極的に活動に参加する姿が見られた。

·        ブタンバラ県では対象校10校のうち5校が月経衛生管理トレーニングを計画通りに進められていた。

·        GBNチームはブタンバラ県の対象校全10校を視察訪問することができた。

·        洗面所などの学校施設の衛生状況が改善していた。

·        男子生徒たちが女子生徒に協力的になってきていた。

·        ムベンデ県、ワキソ県では対象校の校長がGBNSORAKを歓迎し、事業がもたらした変化などについての情報を快く共有してくれた。

 

<直面した問題>

·        視察した洗面所の中には壁の高さが女子のプライバシーを守るのに十分でないにもかかわらず、屋根が付いていないものが多数見受けられた。(ブタンバラ県)

·        事業の影響は明らかであったが、月経衛生管理クラブと教員は更に意識を高めていく必要がある。

·        Kiyita初等学校をはじめ資金不足ゆえに施設の整備が完了していない学校もあったが、学校が再開し次第完成することを約束してくれた。(ムベンデ県)

 

<教訓>

·        アイディアを出し合い、可能な範囲で自ら問題解決していくよう奨励することが重要である。

·        保健省、教育・スポーツ省の関係者が助言してくれたように、活動の実施に当たっては国のガイドラインに従う必要がある。

·        学生により活動に参加してもらうためにはモチベーションを高める戦略が必要である。




過去の報告書一覧はこちらです↓↓
「生理で学校に行けなくなる女子学生の教育環境改善事業」事業報告書一覧


※本プロジェクトはJICAの草の根協力支援型として実施しています。


*GBNのFacebookページはこちら

0 件のコメント:

コメントを投稿