学校で月経時の衛生管理にきちんと取り組んでいくために必要なことや、月経時の衛生管理の詳しい内容についてプロジェクトマネージャーがコミュニティに対し啓発している。(ムベンデ県) |
Happy-Padプロモーションセンター、ラジオトークショー、学校設備修繕の準備
<活動状況>
1.
ワキソ県でのHappy-Padプロモーションセンターの設立
2.
女子教育と再利用可能な生理用布ナプキン「Happy Pad」の活用をテーマとしたラジオトークショー実施
3.
学校施設の現状における課題リストの作成(修繕箇所の検討)
4.
各県10校ずつ、全対象校(30校)の学校施設の状況把握作業
1. ワキソ県でのHappy-Padプロモーションセンターの設立
Happy-Padプロモーションセンターとしてふさわしい場所として、ワキソ県マトゥッガにあるKatalemwa中等学校に設立することにした。事務局長が賃貸借契約を締結し、初月の賃料を支払った。施設は現在利用に向けて改装を行っている。
2. 女子教育と再利用可能布ナプキン「Happy Pad」の活用をテーマとしたラジオトークショーの出演
トークショーのトピックは、SORAKが作成し3県で共有した原稿をもとにラジオトークショーを実施した。原稿にはスタッフそれぞれがショーの中で発言すべき内容を示したものである。ラジオのスポットメッセージ(コマーシャル)については事前に台本を用意し、放送前に収録しておいた。
n ムベンデ県
1月25日19:00~20:00の1時間、ムベンデのHeart FMでラジオのトークショーを実施した。ショーには事務局長、プロジェクトマネージャー、プロジェクトオフィサー、ボランティア員が出席し、それぞれ用意した原稿に基づき重要事項についてトークした。
n ワキソ県
ラジオトークショーは2月に実施予定。
n ブタンバラ県
コミュニティ内のラジオ番組を通してトークショーを実施した。1月29日に「Voice of
Kikambwe」で、 1月30日には「Voice of Butende」にて放送した。トークショーには事務局長、プロジェクトオフィサー、活動対象地域の一つであるブテンベ準群の女性議員がゲスト出演した。
3. 学校施設の現状における修繕リストの作成
本事業は各県の全対象校30校において衛生管理に関わる学校設備の改善を担っている。それぞれの学校にて、学校長と共に具体的にどこを修繕すべきか明らかにする必要があると考え、SORAKのプロジェクトマネージャーが学校施設におけるチェックリストを用意し、各地域のプロジェクトオフィサーはそのリストに基づき各学校の修繕点をリストアップした。
4. 各県10校ずつ、対象30校の学校施設の状況把握作業
プロジェクトオフィサーは各県の対象校30校すべてを訪問し、現状の修繕点をまとめた。ムベンデ県とワキソ県の学校訪問は1月26日~28日の3日間で、ブタンバラ県では1月25日~27日の3日間で実施した。
<事業による効果的な影響およびもたらした変化>
ラジオ番組では以下の結果が得られた。
Ø プロジェクト対象者のみならず広い聴衆に対して本事業を紹介する機会となった。これは対象外の様々なリスナーが電話参加したことによって明らかとなった。
Ø リスナーは本事業が月経時の衛生管理を対象としていることに感謝し、女子の教育環境の改善に期待を示した。
Ø 他の地域にある学校への事業拡大を希望する者や、再利用可能な布ナプキンの作成方法を学べるよう依頼する者もいた。
Ø NGOと政府の関係が強化された。ブタンバラ県で準群の女性議員がボランティアでラジオ出演を申し出たことからも事業が政府に快く受け入れられ支持を得ていることがわかる。本事業は県内や対象地域内で広く受け入れられると予想される。
修繕点の調査では以下の結果が得られた。
Ø 学校経営者にとって、事業計画を理解し受け入れの準備を始める機会となった。また全ての対象校において事業に対する期待が高まった。
Ø 実際の現場で改善が必要な施設(洗面所、更衣室、水タンク)を特定することができた。
<直面した問題>
Ø 一年で最も暑く、乾燥し、ほこりっぽい1月に学校から学校へ長距離移動すること。
Ø JICAが関連していることからもどこの学校も本事業へ過度な期待を寄せられた。まずは全関係者が本事業に懸命に取り組む必要があり、そうすることで今後さらなる支援を得ることが可能になると説明した。
Ø ワキソ県ナブウェルにあるKanyange 小学校の校長は校内の写真撮影に関して懐疑的で、プロジェクトオフィサーがジャーナリストではないかと疑い、確認するよう副校長に指示を出した。プロジェクトオフィサーは信頼を得るために自治体からの紹介状を発行し、その後撮影許可を得ることができた。
Ø プロジェクトチームが学校施設の修繕ポイントを確認している間に子どもたちがトイレなどを使用する必要があり、作業が難航した。子どもたちが教室から出ている朝食や昼食などの時間帯を避け、授業中まで待機したり、別の学校訪問を試みたりした。
<教訓>
Ø 学校において月経時の衛生管理に取り組んでいくためには更衣室の存在が非常に重要であるにもかかわらず、どの対象校にも設置されておらず、全校で導入する必要があることが明らかとなった。
Ø 基本的に衛生状態が非常に悪く、トイレや洗面所に水タンクなどの適切に機能する給水装置が設置されている学校はなかった。
Ø ほとんどの学校において水や衛生施設は男女共用であり、プライバシーが確保できない状況にある。
Ø ラジオトークショーは、夜に放送されるとより大きな反響を得ることができる。
Ø コミュニティ内でプロジェクトが認知されることは本事業の成功につながる。
Ø 村だけでなく県レベルの指導者との関係が築けたことは良い結果であり、事業が受け入れられ継続していくためにはこれを維持すべきである。
<関係者のコメント>
<学校施設>
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