チバリンガ準郡警察署の警察官がエボラ出血熱に関しての話をしている |
<各活動の進捗状況>
活動 1.2 地区住民に向けての環境教育トークショー(30分間/日)
11月14日、12月4日、6日、8日、10日、12日にチバリンガ準郡のラジオ放送Luna FMから30分間のトークショーを実施し、ごみ箱の利用方法や分別方法、リサイクルについての啓発を行った。また、拡大するエボラ出血熱の感染を防ぐためにも衛生状況の改善に努めるよう住民に呼びかけた。事業終了後も継続して地域を清潔に保つことの重要性を訴えるとともに、これまでの住民の協力に感謝を表した。また、住民からも地域の美化事業を促進したGBN及びSORAKに感謝を述べたいとトークショー中に電話がかかってきた。
活動 1.3 環境教育及び啓発活動を宣伝するラジオコマーシャルの放送(1日5回)
衛生状況の改善を目的にチバリンガ準郡の「Luna FM」ラジオ局を通して適切なごみの処理方法を啓発している。地区内の住民に確実に基礎知識をつけるべく、以下のコマーシャルメッセージを1日5回放送している。
ウガンダの皆さん、ごみの廃棄をきちんとしないことは、各家庭においても地域においても悪影響であることをご存じでしょうか。不適切なごみの廃棄はコレラや下痢などの深刻な病気の原因となり、私たちの生活に害を与えます。ごみの焼却もまた、どのような方法であっても環境破壊につながります。 SORAKはリサイクルや分別などごみの管理方法を住民に啓発し、またごみ箱を設置し、収集車でごみを回収し分類やリサイクルをすることで清掃活動を支援してまいります。ルサリラ地区の皆様、ともに活動し地域の衛生状態改善に取り組んでいきましょう。 以上、Global Bridge Network-Japan並びにSORAKからのメッセージでした。 |
活動 2.1 ごみの分別と安全な処理を目的に、ごみ箱2個ずつ5か所への設置
ごみは食べ物の皮などの分解する有機廃棄物とペットボトルをはじめとしたリサイクル可能な廃棄物とに分別しており、現在では3名の農家が有機廃棄物を引き取り肥料として利用することで、農作物の質が大幅に向上している。
活動 3.1 廃棄物の投棄や分別を監視する地域の環境保全グループ
当事業にて「環境保全グループ」を設立したことが現地で最も評価されており、グループは地域で小商いをする男女や地区の指導者、準郡リーダーなどを含む12名のメンバーで構成しており、2022年3月~4月に結成した後、計画通りに活動の運営を行ってきた。また、環境保全グループは活動終了予定の2022年12月以降もルサリラ地区での清掃活動を継続予定であり、毎週木曜日を地域の清掃/監視日として指定している。この木曜の活動とフォローアップは地区政府が管理を行い、SORAKは補佐の役割を担う。
活動 3.1.2 事業の進捗状況共有を目的とした環境保全グループと地域の指導者の会合
11月21日にチバリンガ準郡の警察署で会合を開いた。SORAKをはじめ警察官、準郡長、地区長、環境保全グループなどが出席し、主に事業の進捗状況の共有、及び活動終了後も継続して地域の衛生状況を維持する方法について議論した。チバリンガ警察署長及び準郡長は環境保全グループが行っている素晴らしい活動を今後も継続するよう奨励し、また、ごみを適切に処理し環境を清潔に保つことは病気を予防し感染者数の減少につながることから、現在感染拡大中のエボラ出血熱においての効果にも期待を示した。
会合の出席者にはそれぞれ活動維持における役割があり、準郡長は総監督、警察官は条例に従わない者に対する取り締まり、地区長及び環境保全グループは現場の監督として毎週木曜の清掃活動を指導している。
事業の最終評価及び環境保全グループと地域の指導者の会合
SORAKは環境保全グループ及び地域の指導者の代表たちとの協力を継続し、12月15日の会合では事業の最終評価を行った。
会合内で議論した事業の成果は以下である。
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ラジオトークショーでの啓発を繰り返し行ったことで、住民は地区内を清潔に維持するようになった。
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設置したごみ箱を地区長の管理下に置くことで、ごみ収集を維持できるようになった。
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個人で廃棄物を販売する者がプラスチックごみを回収し、農家が有機廃棄物を引き取ることで、ごみを適切に分別し処理できるようになった。農家は収集所を自由に出入りし必要なごみを持ち帰ることができ、廃棄物を販売する個人も分別されたごみの中から必要なものだけを持ち帰ることができる。このシステムはそれぞれがごみの回収を自発的に行っている点において合理的かつごみ処理をより簡略なものにしており、環境保全グループはルサリラ地区内のごみが処理され、地域がきれいに保たれるようにするのが役割である。
会合内で議論した課題は以下である。
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ごみの排出量が多く、事業で設置したごみ箱よりも大きなごみ処理のコンテナが必要である。将来的に準郡がより大きなコンテナを設置するであろうが、ごみを分別するという考えを広め活動を促進したGBNとSORAKには感謝している。
活動3.2 廃棄物の投棄を規制する条例の制定とその強化
ごみの安全な処理に関する条例を制定するため、事業開始時から地域の指導者や地域住民との協力を継続してきた。その結果制定した条例は以下である。
1.
ごみを不適切に投棄した者に対し50,000シリングの罰金を科す。
2. 市場は混雑しごみが増えるので、2歳以上の子どもを市場に連れて来るべきではない。
3. ごみ箱を不当に扱った者は新たに2つのごみ箱を購入する義務を負い、購入できない場合は逮捕される。
4.
設置されているごみ箱にごみを捨てず、不法投棄した場合は個人の場所であっても罰する。
<事業による効果的な影響およびもたらした変化>
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地域の指導者たちは衛生状況を大幅に改善した素晴らしい事業に対して感謝を示すと同時に、地域の生活状況を向上するこのような活動の更なる拡大を希望していた。
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ラジオトークショーのリスナーは地域の衛生状況改善の促進や、エボラ出血熱に関する情報などを伝えるトークショーに感謝をしていた。
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有機廃棄物が土壌肥沃度を改善し、より良質な農作物を作ることに役立てられるため、農家は感謝をしていた。
12月には3名の農家が積極的に有機廃棄物を引き取りにきており、有機廃棄物を肥料としてそれぞれの農園で活用している。
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プラスチックの様なリサイクル廃棄物は販売が可能なため、地域住民も積極的に分別活動に参加している。
特に失業した若者は必要な収入を確保できることから、現在では6名の若者がリサイクル廃棄物の収集に来ており、収集及び販売を許可したSORAKに感謝している。個人の廃棄物販売では推定で月に30ドルの利益を得ている。
<直面した問題
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プラスチックごみが増加していることに加え、ごみを捨てるように指示された子どもたちが有機廃棄物とリサイクル廃棄物を混合してしまうことが課題である。コマーシャルメッセージでの啓発が課題の解決策となっていることや、設定した環境基準を維持していくためにも、SORAKはラジオトークショーやコマーシャルメッセージの放送を継続していく予定である。また、環境保全グループがごみ箱の監視も継続していく。
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エボラ出血熱の感染拡大を受け、ムベンデ県全体に移動制限及び63日間にわたるロックダウンが決定されたため、ごみの投棄を監視する環境保全グループの活動にも影響が出た。その間に数か所でごみのポイ捨てがあったが、ロックダウン解除後には速やかに解消した。また、ラジオトークショーでは夜間の外出禁止時間までにごみ出しをしておくように呼びかけた。
<教訓>
· 目標を達成し、事業が地域に多大な恩恵をもたらしたことが分かった。
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